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JBLが聴ける店・Sound of JBL | 中野 | SweetRain

JBLが聴ける店・Sound of JBL

中野

SweetRain

「4341」が奏でる
柔らかな音との邂逅。

JBLが聴ける店

週4日のライブで「ジャズの現在」を発信するジャズバー。

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【上】奥行きのある店内。観客とミュージシャンが一体となる、密度の高いライブが行われる。【中】壁には、ミュージシャンの似顔絵が描かれたライブのフライヤーが飾られている。いずれも、勅使河原氏の知人で、「カノデザイン事務所」を経営する鹿野浩氏の作品だ。【下】お店は、ほぼ勅使河原氏がひとりで切り盛りする。手づくりのピザや牛スジの赤ワイン煮込みなどの料理が人気。

 中野駅北口「ふれあいロード」近くにある「SweetRain」。オーナーの勅使河原淳子氏は、世田谷区経堂で4年間ジャズ喫茶を営んだのち、2009年にこの場所で同店をオープンした。
「学生時代からジャズが好きだったけれど、結婚して家庭に入ってからブランクができてしまいました。このままじゃいけないと思い(笑)、最初に経堂でお店を開きましたが、自宅が中野なので、慣れ親しんだこの街でジャズバーをやりたいと思ったんです。昔は、中野にもジャズバーやジャズ喫茶がたくさんあったのに、今ではほとんどなくなってしまいました。それも、ここでお店をやりたいと思った理由のひとつですね」
 毎週水曜日から土曜日まで行われるライブでは、ベーシストの金澤英明氏やトランぺッターの類家心平氏、菊地成孔氏プロデュースの「ものんくる」のメンバーを中心にした「鳥の歌会」など、多彩なミュージシャンが登場し、ファンを楽しませている。「お店でかける曲に関して、特別なポリシーはないんです」と笑顔を見せる勅使河原氏だが、新譜は常にチェックし、自身の気に入ったものをかけるのが、「SweetRain」のスタイルだ。
「私が若い頃は、新譜をかけるのがジャズバーやジャズ喫茶の使命みたいなものだったんです。お店で新譜を聴いて、気に入った曲があればお客さんが自分で買うという感じですよね。だから、懐メロみたいな、古いジャズばかりかけていればいいというのは、ちょっと違うと思う。時代は進んでいるんだし、ミュージシャンだって新しいことにチャレンジしているんです。それをお客さんに聴かせてあげてこそ、ジャズバーやジャズ喫茶の意味があると思います(笑)」

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【上】店内の一番奥にピアノを挟む形で設置されている「4341」。【下】2009年のオープン時から使用している。「音の柔らかさがいい」と勅使河原氏。

柔らかく優しい"ジャズっぽい
サウンド"の「4341」。

 「SweetRain」で使われているスピーカーは、1970年代半ばに発売された4ウェイスピーカーシステム「4341」。同店をオープンする際、専門店で視聴し、迷わず決めたという。その後、セッティングしてからも、「いい音」で鳴っていたため、スピーカーに関する苦労は経験しなかった。
「ベイシー・ビッグバンドのCDを持って、その店のショールームに試聴に行ったんです。4~5種類くらいのJBLスピーカーを聴いてみましたが、すぐにこれに決めました。一番、"ジャズっぽい音"がしたんです。"ひと目惚れ"ならぬ、"ひと耳惚れ"です(笑)。最近、低音が以前よりよく出るようになった気もするけれど、とにかく最初からずっといい音でしたね」

 勅使河原氏は学生時代、父がステレオを購入する際に、「スピーカーを選んであげる」と言って「L26 Decade」を薦めたというほどのJBLファン。当時から現在まで、JBL一筋を貫いている。
「当時、すでにジャズ喫茶などでジャズを聴いていたので、自分が一番欲しかったスピーカーを選んでしまいました。今だから言える話です(笑)。経堂のお店では「4331」を使っていましたし、スピーカーはずっとJBLですね」
 表現力豊かなソフトなサウンドが、JBLスピーカーの魅力だと語る勅使河原氏。これからもこの場所を訪れる人に「4341」の魅惑のサウンドを提供していく。
「キンキンした感じの音を出すスピーカーもあるけれど、ちょっと苦手。一方、この4341を含め、JBLのスピーカーの音は柔らかで優しい。それでいて、いろんな音がきちっと出せているところがいいと思っています」

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【上】ライブのない月曜日と火曜日には、常連客がカウンターで勅使河原氏の選曲を楽しむ。【中】カウンター奥のレコード棚。フュージョン系も含め、幅広く取り揃えている。【下】約2000枚のレコードの中から、客層に合わせて選曲。CDの枚数は「数えたことがありません(笑)」とのこと。

いろんな聴き方、楽しみ方がある。
それがジャズという音楽の魅力。

 10歳ほど年齢の離れている兄の影響で、学生時代から自然にジャズを聴くようになったという勅使河原氏。演奏するミュージシャンも、それを聴く人も、自由なスタイルでいられるところがジャズの魅力だと語る。
「10代の頃から自分の成長と共に聴いていたから、ジャズはどこか懐かしいんですよね。いつも一番身近にあった音楽がジャズ。時代と一緒にどんどん変わっていって、パターンが決まっていないのに、やっぱりジャズはジャズ。同じビッグバンドでも、小曽根真さんとカウント・ベイシーではまったく違う。いろんな聴き方、楽しみ方があるのが、ジャズの魅力ですね。ジャズに限らず、いい音楽には、何か惹き付けられるものがあります。レコードもライブも、ミュージシャンが自分たちだけで楽しんで、自己満足で終わっているものには、何かを伝えたいという想いが感じられない。どんな曲でも、"ここが凄い"というところがあれば、お客さんに薦められます。これからも、そんなミュージシャンや曲を紹介していきたいですね」
 勅使河原氏が選び愛する曲、そしてミュージシャンのライブを堪能するため、今夜も多くの人が「SweetRain」の扉を開ける。