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JBLが聴ける店・Sound of JBL | 大阪・心斎橋 BAR NAKAMURA

JBLが聴ける店・Sound of JBL

大阪・心斎橋

BAR NAKAMURA

注いだ愛情に応える
深化し続ける「4344」サウンド

JBLが聴ける店・BAR NAKAMURA

心斎橋にひっそり佇む隠れ家バー。

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【上】美しい木目を持つグランドピアノは、店のスペースを考え、奥行152cmのコンパクトタイプをセレクト。3カ月に一度の調律は欠かさない。【中】オーナーの中村喜男氏。22年前にオープンした「BAR NAKAMURA」は、氏が求めるバーをカタチにした場所だ。【下】中村氏がニッカ好きということで、今では手に入らない『余市』や『宮城峡』のヴィンテージものを目当てにくる客も多い。

 さまざまな国の人たちで賑わう心斎橋筋。そこから数筋、東に入った雑居ビルでひっそりと佇むように「BAR NAKAMURA(バー・ナカムラ)」はある。重厚なドアを開けると、柔らかい光にカウンターが浮かび上がり、その正面には世界のウイスキーがズラリ。店の奥には美しい木目のグランドピアノが置かれ、気軽に楽しめる大人の社交場というムードが漂っている。創業は1995年。現在51歳になる中村喜男氏が、29歳のときに独立・開業したという。
 「10代から大阪・ミナミでバーテンの修行をした後、お酒と会話、そして音楽を楽しめるバーをつくりたいと始めました。お酒はシングルモルトやバーボン、ラムなど約200種類。個人的にニッカ好きなこともあり、今では手に入らない『余市』や『宮城峡』のヴィンテージ物を目当てに訪れる方もいらっしゃいます」

 当初はオーディオにはそこまではこだわってなかったという中村氏。それを変えるきっかけとなったのが、15年前に知人から譲り受けた4344だった。
 「JBLのスピーカーは私にとって憧れでしかなく、まさか自分で手に入れられるとは思っていませんでした。しかし4344と巡り会うことができ、そのポテンシャルを引き出したいと思った。では、どうすればいいか? まずはそこを考えることから始めました」

 そこで、4344の大きな体躯を収めるため、ウイスキーをディスプレイする棚のレイアウトを変更。当初は小さなパワーアンプだったものを真空管アンプへとバージョンアップ……。こうやって、中村氏と4344の蜜月がスタートした。

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【上】ボトルが並ぶなかに収められた4344。ボトルやガラス、鏡が音を反響し、心地よい音空間をつくり出す。【下】オーナーが好きな1枚は、ビル・エバンス&ジム・ホールの「UNDERCURRENT」。ジム・ホール好きが高じて、中村氏はギターを始めたとか。

圧迫感なく柔らかく優しいサウンド。

 「BAR NAKAMURA」の4344は、1980年代前半に製作されたもの。「10659」「11431」という品番から、発売当初のモデルと推定される。38cmコーン型ウーファー「2235H」、25cmコーン型ミッドウーファー「2122H」、ホーン型ミッドレンジ「2421B」、ホーン型トゥイーター「2405H」を組み合わせた4ウェイ4スピーカーモデルである。
 「4344を店に設置して初めて聴いたときの感動はとてもよく覚えています。これだけ大きな口径だから当たり前ですが、まずはその音圧に驚きました。そしてその後、真空管アンプに換えてからは低音がしっかり出てきて、ボーカルの息を吸い込む音やウッドベースの弦に指が触れる音まで、しっかり聴こえるようになりました。ただ、毎日聴いていくうちに、耳が変わっていくんでしょうね。もう少し低音を締めたいとか、ギターの音を太くしたいとか、いろいろなことに気づくんです。好みの音に安定するまでに4〜5年かかりました」
 目の前の4344からはかなりの音量でジャズが流れているのに、圧迫感はなく、その音は柔らかくて優しい。カウンター越しのマスターとも、その音量のなかでしっかり話すことができた。これが中村氏の理想とする、お客様が心地よく過ごせる音空間なのだ。
 「今も試行錯誤の途中です。ただ、4344についてはアッテネーターを調節するくらい。あとは真空管を入れ換えたり、コンデンサー、ケーブルなんかを楽しみながらイジっています。なにかをしたら、やっただけの効果がちゃんと出てくる。それが4344のスゴイところだし、愛せるところですね」

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【上】月に1回の生ライブが行われる。カウンターとグランドピアノの色味が絶妙にマッチしている。【中】アナログレコードは200枚ほど置かれている。【下】アナログレコードはお店がゆったりしている時間の楽しみ。アナログとデジタルの音の違いを楽しむオーディオ好きもいる。

それぞれの癒やしの時間を提供。

 「BAR NAKAMURA」では、月に1回のペースで、ジャズギタリストの山口武氏をはじめ、大阪の腕利きミュージシャンによる生ライブを開催している。グランドピアノは、生ライブのために入れたものだ。
 「ライブをしていただくようになって、自分の耳がさらに変化してきていると感じています。やはり本物の音を知ると、オーディオにもそれを求めたくなりますから」
 訪れる客の年齢層は40〜60歳代が中心。ウイスキー、音楽、そしてオーディオ。それぞれが自分の求める癒やしの時間を求めて、この店に集ってくる。
 「うちの店は、聴く場所で音が違うんです。音楽が好きな方はちょっと離れた入り口のあたりを好まれます。そこでは音がまとまって耳に入ってくるんです。対してオーディオ好きな方は、スピーカー前のカウンター。音圧を"顔"で感じながら聴いていますね(笑)。だいたいみなさん、いつも決まった席に座られます」
 音源はアナログとデジタルを用意。マスターひとりのお店のため、レコードを交換するゆとりがないと、音源はデジタルになることが多い。ジャズはもちろん、ロック、AOR、邦楽までジャンルはさまざまだ。
 「大阪のお客様はリクエストされるケースが多いので、幅広く対応しないといけません。なによりお客様に気持ちよく過ごしていただきたいですから。ジャズもいいですが、4344で聴く山下達郎も最高に気持ちがいいです。ぜひ聴いていただきたいですね」